ハンザ大賞はバーデン経済大賞の再戦に
7月1日(土)にハンブルク競馬場で行われるハンザ大賞 Grosser Hansa-Preis(2400m, G2, 3歳上)は、バーデン経済大賞 Grosser Preis der Badischen Wirtschaft(2200m, G2, 4歳上)で対戦した Guignol、Iquitos(イキートス)、Dschingis Secret の再戦となります。
順調さでは Guignol です。今期3戦目となる今回、万全の状態で臨めるでしょう。前走はイキートスでゴール前に詰め寄られたものの、馬体を合わせてからは抜かせないしぶとさを見せました。昨年人気薄でG1を勝った印象が強く、ここまであまり人気を集めてこなかった同馬ですが、今回は堂々の1番人気に支持されるのではないでしょうか。
実績ではイキートスですが、前走のレース中に目を負傷していたことが発覚し、予定していたサンクルー大賞を回避してここへ向かった経緯があります。出走する以上は体調に不安なしとのことでしょうが、順調な Guignol と比較するとやや不利と言えるかもしれません。
Dschingis Secret は前走の大敗が気になります。実力馬を相手に、今回どれだけやれるでしょうか。
イキートス 週末のハンザ大賞へ
目の怪我によりサンクルー大賞を回避したイキートスですが、7月1日(土)にハンブルク競馬場で行われるハンザ大賞 Grosser Hansa-Preis(2400m, G2, 3歳上)へ出走する見込みです。こちらの記事で、ハンズ・ユルゲン・クレッシェル(Hans-Jürgen Gröschel)師が次のように語っています。
「目を怪我したことを度外視すれば体調はすごく良い。とは言え手術の結果は順調で、目も開いているため、最終的にハンザ大賞への出走を考えている。」
イキートス 目の怪我でサンクルー大賞回避
サンクルー大賞への出走を表明していたイキートス陣営ですが、前走のバーデン経済大賞 Preis der Badischen Wirtschaft(2200m, G2, 4歳上)のレース中に石が目に入ったことによる怪我の影響で、サンクルー大賞を回避するとハンズ・ユルゲン・クレッシェル(Hans-Jürgen Gröschel)師が語りました。記事はこちらです。
回復が早ければハンザ大賞 Grosser Hansa-Preis(2400m, G2, 3歳上)への出走もありえるとのことです。
イキートスはサンクルー大賞へ
5月28日(日)にバーデンバーデン競馬場で行われたバーデン経済大賞 Grosser Preis der Badischen Wirtschaft(2200m, G2, 4歳上)で僅差の2着に敗れたイキートス(Iquitos)は、登録をしていた7月1日(土)のハンザ大賞 Grosser Hansa-Preis(2400m, G2, 3歳上)には向かわず、7月2日(日)のサンクルー大賞へ向かうとの発表がありました。
こちらの記事によると、ハンズ・ユルゲン・クレッシェル(Hans-Jürgen Gröschel)師は「ハンザ大賞に出走させるつもりだったが、サンクルー大賞へ向かうということでオーナーと意見が一致した」と語ったとのことです。また、「問題は鞍上で、7月2日は独ダービーがあるため、前走手綱をとったシュタルケ騎手が乗れるかどうか」とのことで、誰が鞍上に指名されるのか注目されます。
2番人気 Colomano ケルン競馬場での独ダービートライアル制す
11日(日)にケルン競馬場で行われた独ダービートライアル Oppenheim-Union-Rennen(2200m, G2, 3歳)は、2番人気の Colomano が制しました。Colomano はこれで重賞2勝目。鞍上の Helfenbein 騎手は同馬にテン乗りでしたが、ロスのない見事な騎乗でした。
Helfenbein 騎手は2014年、Sea The Moon の主戦として独ダービー直前まで3戦3勝でしたが、落馬の影響を懸念されて、独ダービーではスミヨン騎手に乗り替わったという苦い経験があります。その独ダービー本番、Sea The Moon は日本でも報道されるほどの圧勝。その勝利を関係者と喜ぶ Helfenbein 騎手の姿がありましたが、心中は複雑だったことでしょう。Sea The Moon は次走のバーデン大賞ではC.デムーロ騎手鞍上で2着となり、その後故障により引退しました。
Colomano は次走、もちろん独ダービーに出走しますが、代打で結果を出した Helfenbein 騎手が再び手綱をとるか、M.Klug 厩舎の主戦である A.de Vries 騎手(落馬による負傷中)にバトンが渡されるか、注目が集まります。
公式の記事によれば、Helfenbein 騎手は「ぜひダービーで騎乗したい。Colomano は私の中で独ダービーの本命だ。」と語ったようです。
2着の Windstoß も粘り強い競馬をしました。前走で激しい落馬事故があったにも関わらずこれだけの競馬ができるというのは、地力がある証拠でしょう。3着の Northsea Star も浅いキャリアながら健闘しました。大舞台で期待できる血統なだけに、本番での激走も期待できます。1番人気の Warring States(ハクサンムーンの半弟)は、一瞬良い脚を見せましたが伸びきれず4着。期待を裏切る結果になってしまいました。
ケルン独ダービートライアル 注目はハクサンムーン半弟 Warring States
※ドイツ国内の3歳の主要レース一覧はこちら。
本日11日(日)にケルン競馬場で独ダービートライアル Oppenheim-Union-Rennen(2200m, G2, 3歳)が行われます。
Warring States
注目は、ハクサンムーンの半弟 Warring States(父ヴィクトワールピサ)。前走は半年ぶりの休み明けながら、ミュンヘンでの独ダービートライアル Bavarian Classic(2000m, G3, 3歳)で競り合いを制して1着となりました。ひと叩きされて臨む今回は、より大きな期待を集めます。
Colomano
昨年11月にクレフェルト競馬場で Herzog von Ratibor-Rennen(1700m, G3, 2歳)を制した Colomano も人気を集めるでしょう。休み明けの前走 Dr. Busch-Memorial(1700m, G3, 3歳)では4着と敗れていますが、巻き返しも十分考えられます。
その他の有力馬
その他、準重賞勝ちのある Windstoß(先週出走も落馬)、中距離の平場を連勝中の Shanjo、前走休み明けで Warring States の4着だったシーザスターズ産駒 Northsea Star、前走サンクルー競馬場でのG2戦で4着(5頭立て)だった Monreal などもおり、やや混戦ムードです。
Langtang バーデンバーデンのダービートライアル制して重賞2勝目
28日(日)にハンブルク競馬場で行われたダービートライアル Ittlingen Derby Trial(2000m, G3, 3歳)は、1番人気の Langtang が制して重賞2勝目。鞍上はペドロサ騎手。
Langtang は昨年10月の Preis des Winterfavoriten(1600m, G3, 2歳)を制した後、半年ぶりの休養明けの前走 Dr. Busch-Memorial(1700m, G3, 3歳)で2着と敗れていました。
今回の勝利で Langtang は5戦3勝2着2回。重賞2勝はドイツ国内の3歳では Langtang のみで、実績で頭ひとつ抜けた形になります。